礼拝メッセージ

7月20日(日) 礼拝メッセージ要旨

 

「一匹の羊に集中する愛」           ルカの福音書15章1~10節

ルカの福音書15章には、有名な三つのたとえ話が並んでいます。「失われた羊のたとえ」(ルカ15:1~7)「失われた銀貨のたとえ」(ルカ15:8~10)「失われた息子のたとえ」(ルカ15:11~32)です。そして、この三つのたとえ話に共通している主題は、無くなっていたもの、離れていたものが見つかり、帰って来た「喜び」です。この三つのたとえ話の、それぞれの終わりが「喜び」の言葉で結ばれていることが、その事を言い表しております。私たちはこのたとえ話では、あまりにも聞きなれ、知りすぎているため、どうしても一匹の羊の方に注目しがちですが、遊牧の民であるユダヤ人にとっては、99匹は一匹と同様に、いいえ一匹とは比較にならないほどに大切なものでした。しかし主イエスはあえて「99匹を野原に残して」とおっしゃったのです。この主イエスの言葉には、数や計算を越えた深く激しい愛が込められているのです。「失われた一匹」に集中して、愛が注がれています。それはたとえ「99匹」を野原に残してでも捜しに行く、大切な「一匹」だと言うのです。私たちの想像も及ばない程に「99匹の羊」の大切さを知っている人たちが聴いているただ中で、主イエスはあえて「99匹の羊」を、野原に残してでも失われた「一匹の羊」を捜し求めると語られたのです。神の人間への愛、真実な羊飼いの羊への愛は、そのようなものだとこのたとえ話は語っているのです。                 人は罪を犯しながら年を重ねていきます。しかし、その失われた羊のような私たちを、見つけるまで捜して歩きまわる羊飼いとして、主イエスはこの世にお生まれ下さいました。私たちは、神の目の前には、弱い欠点の多い者でありながら、大切なひとりとして、かけがえのない一人として、愛されていることを覚え、感謝しつつその恵みに応える歩みをしてまいりましょう。

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