礼拝メッセージ

7月17日(日) 礼拝メッセージ要旨

 

「人生の深みへの招き」            ルカの福音書5章1~11節

「あなたは人間をとるようになる。」(ルカ5:10)神のことばは、あらゆる時代を越えて、人々の心を捕えてその人を大きく変えていきました。漁師ペテロに語りかけられたイエス様のこのことばは、ペテロの人生を、大きく変えていくのでした。その日ペテロはガリラヤ湖で徹夜の漁をしましたが、何も採れず、疲労と無力感だけが残り、重い気持ちで朝を迎えていました。イエス様はそんなペテロと出会ってくださり、ペテロはイエス様を舟にお乗せすることができたのです。そこでペテロは自分の耳を疑うような、常識を破るイエス様のことばを聞くのです。「深みに漕ぎだして、網をおろして魚をとりなさい。」(ルカ5:4)こんな日中に沖へ舟を出す!漁師なら知り尽くしているからこそ、誰もやらない漁法です。人は自分の経験や体験から得た知識が、その人の自信となり、力となってその人の人生を支えていくものですから、そのために大いに信頼を置くことになります。イエス様のことばはそれら全てを否定するかのように、日中に沖へ舟を漕ぎ出して網をおろしなさいとペテロに語りかけます。ペテロにとっては全く非常識なことばではありましたが、ペテロはそのイエス様のことばにお応えします。「でもおことばどおり、網をおろしてみましょう。」(ルカ5:5)と。その結果、網が破れそうになるほどの大漁でした。今までのペテロの人生で味わったことのない驚くべき出来事でした。神のことばは、夜通し働いても、何一つとれない疲れきったペテロを促し、人生の深みに漕ぎ出させます。圧倒的な神の力の前にペテロは「自分が罪深い人間である」(ルカ5:8)と告白します。そのペテロに、新しい使命に生きるよう、イエス様の招きのことばが再度かけられます。「こわがらなくてもよい。これから後、あなたは人間をとるようになるのです。」(ルカ5:10)ペテロは漁師から人間存在の「深み」から多くの魚を得るイエス様の弟子となり、新しい使命への自覚を与えられました。                                                       主イエスは私たちに語られます。「あなたも、深みに漕ぎ出してみなさい。」と。主の恵みは海のように深く広い。その主の恵みの中へ、岸を離れ沖へ出でよと主イエスは語りかけられます。人生に疲れきって弱っている私たちの現実の直中に、主のことばは語られ、深みに漕ぎ出すようにと促されているのです。ペテロのように私たちも「でもおことばどおり、網をおろしてみましょう。」とお応えしたいものです。

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