礼拝メッセージ

10月27日(日) 伝道礼拝メッセージ要旨   安村仁志先生

 

「いのちの拠りどころ―信・希・愛―」    マルコの福音書5章21~43節

「人間は考える葦である」――あまりにも有名なV.パスカルのことばです。が、どんな意味なのかとなると、あまりよく分かっているとは申せません。本来は「人間は一本の葦、自然の中でもっとも弱いものにすぎない。だが、それは考える葦である。」の短縮形です。そして、続きの文の中に「わたしたちの尊厳のすべては、考えることのうちにある。」という重要なことばがあります。“尊厳”にあたるフランス語のdignité(ディニテ)は、“値打ち”“あたい”あるいは“存立の拠りどころ”といった意味をもちます。人間が人間として“ある”、“立つ”という存在の拠りどころについて述べられている文です。                                                  私たちには、人間として生きるうえで“拠りどころ”が必要です。パスカルは“考える”ということと結びつけましたが、人とは何ものだろうか、人として何を拠りどころにすればいいのだろうか、真摯に考えるということなのでしょう。それは何でしょう。〈信じるものがある〉〈望みを持ち続ける〉〈愛され―愛す〉――信仰と希望と愛をよりどころに聖書を通して考えてみたいと思います。

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